from:DENN喜多川
以前のこのコラムで、ナチスドイツ政権が、国民のセックスをいかに管理してきたかについて語った。
では、その管理者であるところの、ヒトラー総統ご本人はどうだったのであろうか?
総統閣下の初恋
若き日のヒトラーは、芸術家志望のワナビーであった。
しかし才能は無く、ウイーン美術アカデミーに不合格、今度は建築家を目指すがそれにも挫折。
手製の絵葉書を売り歩いて日銭を稼ぎ、ドヤ街に泊まる生活をしていた。
そんな中出会ったのが、エミーリエ・ホイスラー(ミリ)という十七歳の女性である。
当時ヒトラーは二十三歳である。
ミリはピアノが上手で、ヒトラーにしばしば弾いて聞かせた。
ヒトラーはその返礼として、自作の絵葉書をプレゼントした。
そこには、ヒトラー自身の理想像とおぼしき、槍と盾を手にしたゲルマン戦士が描かれていたと言う。
喪男のプレゼントは、いつも強烈である。
しかし、厳格なミリの父親が、浮浪者同然のワナビーであるヒトラーとの交際を認めるわけがなく、この恋は実らなかった。
ロリコン開眼!?
大人の女性(と言っても十七歳だが)との関係に疲れた?ヒトラーは、今度は幼女に狙いを定めた。
三十二歳のヒトラーが、ヘンリエッテ・ホフマンと出会った時、彼女はまだ八歳だったのである!
ピアノを弾くのを「退屈だわ」というヘンリエッテをヒトラーは諭し、自らピアノを弾いてみせながら、ゲルマンの神話を語り聞かせた。
その時からヒトラーは、ヘンリエッテにとって、師のような存在になったのである。
ところが、ヘンリエッテが十五歳になった時、二人きりになると、ヒトラーは彼女に言った。
「ヘンリエッテ、僕にキスしてくれないか?」
ヘンリエッテは激しく動揺して拒絶、ヒトラーも深追いはしなかった(ロリコンだけど紳士だ!)。
その後もヘンリエッテはヒトラーを師と仰ぎ続け、ナチスに入党、党員と結婚して、立会人はヒトラーが務めた。
しかし後年、ユダヤ人虐殺について知ったヘンリエッテはヒトラーを激しく問い詰めたと言う。
スキャンダルを恐れて
十六歳のマリア・ライターと出会った時、ヒトラーは三十七歳。
姉と一緒に愛犬を散歩させていたマリアは、ドイツ・シェパードを散歩させているヒトラーと出会い、犬好き同士で話がはずんだ。
ヒトラーは姉妹をナチスの党大会に招く(喪男のやりそうなことだ!)。
党大会のあと、ヒトラーはマリアに亡き母の思い出を語り、キスしようとするが、拒まれてしまった。
翌日、ヒトラーの部下がマリアの元を訪れ、
「党首はあなたに夢中なのです!」
と告げた。
「高名な政治家であるヒトラーが私なんかのことを……!?」
昔の少女マンガのような展開に混乱するマリア。
数日後、ヒトラーはマリアを母の墓前に案内し、彼女を抱き締めてキスをした。
今度はマリアは拒まなかった。
ヒトラーは自分を「ヴォルフ(狼)」と呼ぶように言った。
とんだ中二病野郎である。
しかしスキャンダルを恐れるヒトラーは、次第にマリアと距離を置くようになる。
絶望したマリアが自殺未遂を起こすと、ヒトラーは
「ヒトラーとマリアの間には何の関係もなかった」
という文書に署名するよう求めてきたのである。
あきらめたマリアは、別の男性と結婚するがすぐ離婚。
しかしあきらめきれず、一九三四年、すでに帝国宰相となっていたヒトラーの元をたずねる。
「愛人としてなら受け入れよう」
というヒトラーに落胆したマリアは、親衛隊員と再婚するが、一九三八年にもヒトラーの元をたずねている。
姪との恋
ヒトラーの恋人として最も名高いのは、姪のゲリ・ラウバル(十九歳年下)。
ヒトラーが彼女のことを女性として認識したのは、ゲリが十六歳の時であった。
オペラ歌手志望だが、両親からは反対されていたゲリに、ヒトラーは学費を援助した。
ちなみに才能は無かったようだ。
やがてゲリが、ヒトラーの運転手と恋に落ちると、ヒトラーは激怒し、運転手にゲリと別れる事を命じ、他にも重度のパワハラを行ったので、運転手は逃げ出した。
やがてヒトラーはゲリに対する独占欲を隠さなくなり、自分の家に住ませ、映画やオペラに連れ歩いた。
一九三一年、激しい口論の後、ゲリはピストルで自殺する。
ゲリとヒトラーがどの程度の関係だったのかは憶測の域を出ないが、とんだモラハラ(あるいはDVも)野郎である。
最後の恋人
ヒトラーの最後の恋人として、運命を共にしたのは、エヴァ・ブラウン。
二十三歳年下で、ヒトラーと出会った時には十七歳であった。
ゲリが自殺すると、その後釜を埋めるかのように、エヴァはヒトラーと交際するようになる。
ゲリを失った直後のヒトラーは(珍しく)女性関係が乱れており、エヴァも自殺未遂を図るまでに追い詰められる。
しかしエヴァの自殺未遂にショックを受けたヒトラーは、その後は彼女と真摯に交際する。
とはいえスキャンダルを異常に恐れるヒトラーのために、エヴァはあくまで日陰の身であった。
一九四五年、ソ連がベルリンに侵攻してくると、ついにヒトラーはエヴァと結婚の決意をする。
場所は地下壕であった。
翌日ヒトラーはピストルで、エヴァは青酸カリで自殺する。
この時エヴァは妊娠していたとの証言もあるが、定かではない。
こうして見ると、よくロリコン呼ばわりされるヒトラーではあるが、実際に手を出そうとしているのは十五歳以上なので、我々がイメージする「ロリコン」の範疇には含まれないかもしれない(ゲリが八歳の時から目を付けていたとすれば、まごうかたなきロリコンではあるが)。
しかし若い(未成熟な)女性を好んだという傾向には疑いがない。
「コンプレックスの強い男性ほど、(思い通りにできる)未成熟な少女を好む傾向がある」
という分析は単純に過ぎるが、考えさせられる話ではある。
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