ゴールが見えない恋愛だとわかっているからこそ尚更、その叶わない恋に執着してしまうもの。そういう恋愛をしていると1週間のうち3日くらい天使と悪魔が“この先どうする会議”を脳内で繰り広げることでしょう。
たいてい彼と会えなくて、暇な時間に天使と悪魔は脳内定例会議を繰り広げます。
悪魔「え?別れようなんて考えてんの?そんなの今のあんたには無理に決まってんじゃーん。先のことを考えずに、今この瞬間のことだけ考えればいーんだよ。だって会えば幸せなんでしょ?先のことなんてどうせわかんないんだからさー。そんなわかんない未来の幸せよりも、今の幸せを確実につかむ方が大事じゃない?」
“確かに・・・”と悪魔に納得させられそうになった頃にようやく天使が登場します。
天使「ダメ!悪魔に騙されないで!先のことはわからないからこそ、ちゃんと今から考えておかなきゃダメなんだよ!アラサーの1秒はダイヤモンドの原石よりも希少なんだよ?それをそんな男と無駄に過ごしていいの?ちゃんと未来が考えられる人を探した方がいいんじゃないの?」
“お母さんの小言かよ・・・”と少しムッとしながらも、天使のいうことをも“確かに・・・”と納得。この天使と悪魔の定例会議が週に幾度か無駄に脳内で繰り返されるだけで、結局現状維持を選択し続ける29歳・OL・・・。
さて、アラサーOLの先の見えない恋愛事情とはどんなものなのでしょうか。取材を行いました。
先の見えない恋愛第1位・不倫にまんまとハマるOL
- 名前 :カエデ
- 職業 :B to CのIT企業
- 年齢 :29歳
- 学歴 :津田塾大学
- 年収 :400万円
- 交際期間:半年
- 好きなブランド:GALLARDAGALANTE
- 似ている芸能人:矢田亜希子
B to CのIT企業で働くカエデさんは現在、8歳年上の経営者と不倫中。
「彼とは合コンで知り合いました。その時から結婚しているって知っていたんですけど、何度かデートしているうちに話も面白いし、かっこいいし、デートとかもスマートだし・・・で不倫関係に陥りました。最初はそんなつもりじゃなかったんですけどね」。
不倫関係はちょうど1年続いているといいます。
「相手は妻子持ちだし、私もそろそろ結婚しなきゃなーと思って相手を探したりとかしてるんですけど、正直私が結婚できそうな男の人ってあんまりピンとこないし、そういう人とデートするくらいだったら彼とデートした方が楽しいんですよね、結局。彼よりも一緒にいて楽しい人がいないんです」。
不倫している人あるあるですが、だいたいアラサー女子たちの不倫相手って年が結構上の人が多いですよね。だからその分経験値も高く、身のこなしもスマートで一緒にいて楽しくって、同年代の普通の男がつまらなく感じてしまうんですよね。それに、わざわざ奥さん以外に定期的に会う人を作れるくらい人なので、金銭的にも心理的にも余裕があります。その余裕がたまらなかったりするものです。
「とにかく彼と一緒にいる時間は楽しいです。でも楽しいだけ。私がしたいことをなんでも叶えてくれます。だけど、それだけ。その瞬間は楽しいんです。でも、その先に何があるんだろう?とふと考えると、終わりしかないんですよね。いつかは終わっちゃうんです。だから早く別れたほうがいいって知ってるし、会わなくなったら彼のこと忘れちゃうだろうから、他の男の人のこともちゃんと好きになれるだろうなって思うし。でも会いたくなっちゃうんですよね、他に楽しいことがあるわけでもないから」
。“終わりしかない“と頭の中では理解できているにもかかわらず、やめられないのが不倫。
「私ってこんなに弱いんだなって思いました。よく不倫の歌に出てくるじゃないですか、”僕は弱い“とか”私は弱い“とか。不倫する前はよくわかんなかったけど、今ならわかります。不倫しちゃうのも、不倫がやめられないのも自分が弱いからだなって。いろんな人が悲しみますよね。でも楽しいからやめられない。とりあえず彼から振られるまでは続けようかなって感じ・・・です」。
やはりどこか切ない恋愛になってしまう、不倫。結婚を意識できない彼と恋愛を続ける理由、それは”目の前の快楽“によるところが大きいのかもしれません。
究極のオジセン!?50オーバーの彼と付き合うOL
- 名前 :アイ
- 職業 :アパレル企業
- 年齢 :28歳
- 学歴 :慶応義塾大学
- 年収 :400万円
- 交際期間:2年
- 好きなブランド:ナノユニバース
- 似ている芸能人:田中理恵
「私元々20とか30とか上の人が好きで・・・」。
そう語るのは、アイさん28歳。超絶怒涛のオジセンだと言います。
「お父さん的なものを求めているのかもしれません、男性に。別にお父さんとの関係に問題があったわけじゃないんですけど、割とお父さんのことは好きで。それでお父さんと同じ年くらいの人とばっかり付き合っちゃいます」。
そしてどんな人と付き合っているのかと写真を見せてもらうと高田純次的なダンディーおじさん。これなら確かに付き合いたい・・・。
「長く生きている分、話も面白いし、勉強になります。それに私のことを全て受け入れてくれるし。彼としてはとってもいい彼です。一緒にいて楽しいし。できれば結婚したいと思っていますが・・・」。
と彼のことを語るときは楽しそうなのに、結婚の話となると急に口が重くなるアイさん。
「まあ現実的には無理なんですよね。だって、まず自分の両親を説得できないですもん。すごい保守的な両親で、絶対に年上すぎる彼とか結婚は反対される・・・。それに今はフリーだけど、彼はバツイチだし。結婚するとしたら親と絶縁するくらいの勢いじゃないと難しいかなあとも思います」。
やはり、こうした彼の年齢が上すぎるなど複雑な案件となると親の説得が一番の難関。ただアイさんは逆にこう考えているそう。
「まあでも結婚という形をとらなくても一緒にいられるならばそれでいいかなあとも思ってます。子供もどちらにしろ難しそうだし。先が見えないというよりも、結婚をゴールと考えるのをやめたという感じですかね。人それぞれいろんな幸せの形があるわけで、私は彼と一緒にいるってことが幸せなので・・・」。
確かに、自分はもう結婚はしないと割り切ってしまうのも、一つの手段。あまり好きになれない人と無理やり結婚するよりは、結婚はできないけど、一緒に居られるだけその人とい続けるというのも一つの選択ですよね。
と二人のお話を聞いてみましたが、やはり先が見えない恋愛って切ないもの。“結婚できない“とわかっていながらも、”好き“や”一緒にいたい“という気持ちに整理をつけるということはなかなかできません(そんなことできたら、失恋も片思いも不倫も、恋愛の苦いもの全てがこの世からなくなります)。”終わり“を意識しながらその執行猶予を楽しむのか、むしろもう結婚というゴールを諦め彼と一緒にいることを選択するのか、それか、茨の道ではありますが、結婚というゴールまで運べるようにバリバリ頑張る!ということもあるでしょう。いずれにしろ普通の恋愛とはまた別の辛さが伴う先の見えない恋愛。続けるにはそれなりの覚悟を持つ必要がありそうですね。