“同棲期間が長いと結婚しない”という話は、“チョコレートを食べすぎると鼻血が出る“と同じくらいまことしやかに世間では囁かれつつ、その真偽がわからないお話です。長すぎる春は上手くいかないというのは定説としてあります。そう思うと今の彼と結婚できないのかな・・・と気持ちが暗くなったりすることもあるでしょう。ただ芸能界でいうと、松浦亜弥さんとw-inds.の橘慶太さんが10年の恋を実らせてゴールインなんていう例もあったりするわけで、一概にも言えないのかも、と気持ちを慰めてみたりします。でも実際のところどうなのでしょうか?実際男の人的には、どう考えて、同棲関係を続けているのでしょうか?取材をしてみました。
帰国子女同士でのお付き合い。一見自由そうなイメージだけど・・・?
- Lips Man ステータス
- 名前 :ケンタロウ
- 職業 :塾講師
- 年齢 :28歳
- 学歴 :ICU
- 年収 :300万円
- 交際期間:4年
- 趣味 :ボルダリング
- 似ている芸能人:ウェンツ瑛士
ケンタロウさんはハーフ。見た目の通り、英語もペラペラ。そうです。ケンタロウさんは帰国子女なのです。そんな特技を生かして英会話スクールの講師をやっているそう。
「大学までずっと、シアトルで過ごしていたんです。大学はこっちの大学を出て。それで大学を出てからは広告の会社でしばらく正社員で働いていたんですけど、それが全然合わなくて、やめてしまいました笑。そこからほぼニート状態だったんですけど、2年ほど前から現在の英会話スクールの講師を始めました」。なんと、ニートだった期間があったとは意外。実家が太いこともあるようで、暮らしには困らなかったそう。
「ただ今の会社もバイトで雇ってもらっているので、フリーターですね。でもまあ現在、生活するのに困ってるわけじゃないからいいかなって感じです」。さてそんなケンタロウさんには、付き合って4年、同棲して3年の彼女がいるそうです。そんな彼女との関係はどうなのでしょうか。
「普段はとっても仲良し。彼女も同い年の帰国子女で共通の友達がたくさんいるんですよ。だから楽しいですよ。でも交際してもう4年が経とうとしていて、彼女がちょっと結婚したい空気を出してきています」。ケンタロウさんと同い年なら28歳。そりゃそうだ、という感じ。育った環境が違うため、こんなもんなのでしょうか???そもそも同棲を始めたきっかけってなんだったのでしょうか。
ニート期間中に転がり込む形で同棲開始。
「ちょうど彼女が一人暮らしを始めて。その時、俺ニートだったからお金がなくて笑。だったら、一緒に暮らしちゃえ!と思って笑。転がり込みました」。
成り行き任せで同棲ライフがスタートしたということのみ伝わってきました。そんな成り行き任せの同棲生活はどんなものなのでしょうか?
「最初はとっても仲良しでハッピーでした。でも、最近は喧嘩ばっかり。さっきも言ったように、彼女が結婚したがってるっていうのがあって、それが原因で喧嘩が増えちゃってる。特に彼女は俺のステータスが気に入らないみたい。いつも会社の上司みたいに、詰めてくる。“いつまでその職業についているつもりなの?”とか“いつになったら転職するの?”とか」。
お母さんと子供か、と思ってしまうやりとり。確かに、結婚を考えている彼がフリーターと思うとすごく不安になる気持ちはわかります。彼はそのことについてはどう考えているのでしょうか。
「俺は別に贅沢をして生きて行きたいわけじゃないし、必要最低限なものがあれば十分だと思ってるから、今のままでいいと思ってるけど・・・。それに今の仕事楽しいし、俺はそういう意味でも今のままがいいと思ってる。彼女に転職をしろって言われれば言われるほど嫌な気持ちになる」。
彼のステータスに不満のある彼女。価値観の違いを乗り越えられるのか?
私が彼女だったら反抗期の男子中学生か!?と思ってしまうことでしょう。ただ、彼自身の価値観もあるので、なかなか彼女の言う通りにしろというのは難しいもの。根本的な生活への考え方が真っ向対立しているようです。「彼女は、そこまで裕福な生活がしたいわけじゃないけど、今のままの年収では足りないって言ってるんです。結局俺がそれに合わせるか、彼女が俺に合わせるかのどっちかなんです」。彼女の気持ちよーーくわかります。そこまで明確な価値観の不一致があるのに、別れずに同棲を続ける理由とはなんなのでしょうか。
「まあそういうことがなければ、一緒にいて楽しいからですかね。それに同棲を解消するって考えると気が遠くなる・・・。それに俺は将来のことは見てなくて、今のことだけ考えてるからですかね。でも彼女は、将来を見ている。彼女が俺を見放したら別れることになると思います」。
ただ単純に同棲生活を続けていくことは心地のいいこと。だけど将来のことを考えると面倒というのが本音のよう。もちろん、甲斐性があれば別ですが、そうではないとなると男性側は自分が変わる必要があります。でも自分が変わると思えるほどの覚悟ができず、ずるずると同棲生活を続ける・・・というのが現実のよう。彼は彼女が別れを決断しないように、自分を変えるという気持ちはないのでしょうか?
「変わらなきゃっていうのはわかってるんだけど、俺は今の生活で別に構わないから、決断はできないって感じ。結局彼女が大事な気持ちよりも、自分が優先したい気持ちの方が優先なんだろうなって思う」。
この最後の一言に、なぜ彼が長すぎる春を終えられないのかの全てが詰まっている気がします。
長く同棲しているのに彼が一向に結婚する気配を出してくれない、というのは単純に彼の甘えなのかもしれません。自分の頭の中でいい方に、いい方に考えようとして“今は彼がこういう状態だから結婚してくれないんだ”とか“きっといつかは変わってくれるはず”とかそういうのは得てして、自分の心の平穏を保つための暗示でしかありません。あなたのことを考えてくれているのであれば、結婚もしようとしますし、結婚できないのであれば積極的に理由も説明してくれるでしょう。でもそうした話は男にとって得てして面倒なのです。そうした面倒を踏み倒されて、延ばし延ばしされていたら、そりゃ同棲していても彼女側がしびれを切らして別れる!と言うしかなくなります。何らかの結婚をしない明確な理由がない限り、本当に“同棲生活が長いと別れる”という定説は本当なのかもしれません。