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【小説】Vol.2 「俺は必要じゃない」そう思った時、男の愛は終わりを迎える<前編>

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男心を知らずして、男とうまくいこうだなんてちゃんちゃらおかしい。ここでは、男心を知らないばっかりに失敗した女子達が、男心を学んでいく姿を描いていきます。失敗は成功の元。さあ、いっしょに男ってヤツを学び、恋愛偏差値をあげていきましょう。

 

  • <今週の男心を知った女子>
  • 雑誌や広告、タレントのスタイリングを手がける売れっ子スタイリスト、カナ・31歳。顔とスタイルが菜々緒に似ていることから、業界では「カナオ」と呼ばれている。そのセンスと美貌ゆえ雑誌でも度々特集が組まれる。自身のコーディネートをアップしたinstagramはフォロワー5万人を超え、いろいろなブランドとのコラボやトークイベントのオファーが殺到する活躍ぶりで、年収は3000万近い。31だが業界の特性上、結婚に焦ってはいないが、秘密で付き合っているロケバスの哲也を都合よくキープしつつ、自分と釣り合う男に乗り換えたいと思っている今日この頃。

「今日は仕事遅い? カナオさんの好きなカルボナーラ作るから一緒に食べようよ」。

撮影があと1カットで終わる18時、届いた哲也からのLINE。

「何度言ったらわかんの? グルテンフリーしてるんだからパスタは食べないの。それに今日はこの後、モデルの麻衣子のバースデイだから遅いし」

「そっか。じゃあ、俺は今日は自分ちに帰ってるね」

哲也はかわいい。3代目のガンちゃんに似た甘い顔立ちに、サーフィンで鍛えた体。28をすぎると腹が出てくる男も多いが、ほどよく筋肉がついている29歳の哲也の体は、抱かれるたびにうっとりするほどの美しさだ。

 

Vol.2 「俺は必要じゃない」そう思った時、男の愛は終わりを迎える<前編>

 

「かわいいし、見た目だけは最高なんだけどねえ」

思わず独り言が出てしまった。

 

超格下の哲也は自分にはふさわしくない

 

ロケバスのドライバーをしている哲也と関係を持って4年になる。付き合ってるというよりは都合のいいセフレという関係の方が正しいのかもしれない。

業界で姫として君臨している自分の男として、スタッフの中ではもっとも階層の低いロケバスの哲也がふさわしいわけがない。スタイリストはロケバスと一緒にいる時間が長いし、献身的にされることが多いから、真剣に付き合う女も結婚までしてしまう女もいるけれど、それはモテない愚かな女がすることだ。その選択はカナオにはない。

 

けれど、ひたすら優しく、すべてのわがままを受け入れてくれ「カナオさんは素敵」と賞賛の言葉を日々浴びせてくれる哲也の存在は、「誰も信用できない」この業界において、唯一の心のオアシスだ。何より体が合う。哲也はカナオにとって手放せない存在だけれど、自分のブランディングを考えるとやはり次を見つけなければいけない。

 

次をみつけるべく活動もしているけれど、なかなか自分にふさわしい男がいない。いくら金を持っていても、自分と並んで歩いたときに恥ずかしくなってしまうような男ではカナオの美意識が許さない。3000万の自分の年収より上であることもマストだが、仕事で成功してるやつは偉そうな男も多い。男に威張られるほどカナオが許せないものはない。

 

哲也を稼ぐ男にしようと企むも…

その点、哲也は、かわいいいし、見た目も体の相性も最高。「こいつがロケバスじゃなくなったら、彼氏にしてやってもいいのに」と思い、「ロケバスやめて、カメラマンとか目指しなよ。哲也ならスタッフ受けするからすぐ売れっ子になって、きくりんみたいに年収5000とかいくよ」とそそのかしてみたことがあるけれど「俺は今の仕事で満足してるから」とか言いやがった。その向上心のなさにイラついて「意味わかんない。あんな使いっ走りの仕事何が満足なわけ? いろんな人に顎で使われてヤじゃないの?」と詰めてみたこともあるが、4年たった今も、意気揚々とロケバスをやっている哲也を見ると、やはりこいつはただのつなぎ。早く次の男に乗り換えよう、と思うのだった。

 

条件を満たす鈴木はただの女たらし

「カナオちゃん、久しぶりー。相変わらずご活躍だね」

麻衣子のバースデイで鈴木に声をかけられた。

「元気ですよー。鈴木さんこそ、相変わらずだって聞きましたよ、色々と」

「いやあ、仕事仕事の毎日だよ。たまにはカナオちゃんとうまいもんでも食って癒されたいなあ」

鈴木とは1年前に3度寝たことがある。

今年39になる鈴木は、麻衣子をはじめ売れっ子モデルを数人抱える事務所の社長で、彼が住んでるミッドタウンレジデンスで関係を持った。

顔立ちは決して整ってるとは言えないが、業界の男らしく洒落た着こなしや自信満々の言動、暇さえあればジムに通っているがゆえのアラフォーには見えない体、何よりカナオより高収入であること。彼なら、自分の男としてバランスが取れる。そう判断し、鈴木の誘いに乗ったが、そういう女は自分以外に一人や二人じゃないことを悟り、身を引いた。大勢の一人に成り下がるなんてカナオのプライドが許すわけがない。

  Vol.2 「俺は必要じゃない」そう思った時、男の愛は終わりを迎える<前編>

「私も仕事中毒なんで、時間が合えばぜひー。あ、こないだ麻衣子のCMのスタイリストが聡美だったって聞いたんですけどー。もう〜なんの嫌がらせですかあ?」

「ごめん、ごめん。違うんだよー、聡美ちゃんにグイグイこられてさあ、ほら、俺優しいじゃん、断れなくってさ。次からはカナオちゃんに戻すから、ね。そのお詫びも兼ねてうまいもん食いに行こう」

 

自分以外にも女がたくさんいるような鈴木は、自分の男としてはふさわしくない。けれど、自分が仲の良いモデルの中でもCMに出られるくらい売れてる麻衣子の社長、無碍にはできない。何しろ、CMのスタイリングのギャラは一本100万、雑誌を50ページやったのと同じ額なのだから。

 

男にたっぷり愛されることは一番の美容液

シャンパンをしこたま飲み、いい感じに酔っ払った。男に抱かれたくなり、哲也にLINEした。「今からうち、来なよ。もう終わるから20分後には帰ってる」。

 

部屋に戻ると哲也が洗い物をしていた。合鍵は渡してある。

「おかえり」

「ただいまあ」

哲也の首に手を回した。

「いつも色っぽいけど、酔っ払ってるカナオさんは最高に色っぽいね」

「ふふ。いいよ、好きにして」

そのままキッチンで1回、ベッドに行ってもう1回した。

Vol.2 「俺は必要じゃない」そう思った時、男の愛は終わりを迎える<前編>

 

翌朝、起きたら哲也はもういなかった。「仕事で早く行かなきゃいけなくなったんで帰ります」とLINEが入っていた。どんなに忙しくても、呼び出せば飛んでくる哲也。やっぱりかわいい。それに、満足いくまでたっぷり愛してくれる哲也はやはり欠かせない存在だ、とメイクしながら思った。今日は化粧のノリがとてもいい。よく雑誌で「男が一番の美容液」と言うが、本当だ。編集部の女ときたら、カラカラに乾いているやつが多い。ああなったら女はおしまいだ。

 

都合のいい男に、使えるアシスタント

駆け出しの頃は、撮影はもちろん、貸し出しや返却、細かい事務作業は全部自分でやっていた。けれど、売れっ子になった今は、撮影や打ち合わせなど、カナオじゃなくてはいけないこと以外はすべて2人いるアシスタントに任せている。

中でも第一アシスタントの佐知子は優秀だ。真面目で一生懸命、気がきいて最高のアシスタントだ。アシスタントの分際でモデルやスタッフと妙に仲良くなったりする女もいるが、佐知子は控えめでそういうところがないのもいい。何より、美人なわけでも華があるわけでもないから、独立後、自分を脅かす存在にならないのがいい。

 

男も女も、大事なことは使えるかどうか

「カナオさん、今、編集の恵理子さんから電話がありました。12時からカナオさんとお打ち合わせの約束入れてるんだけど、つかまらないって。私、“前の打ち合わせが押してるので、遅れてしまうから、恵理子さんにお電話するように言われていたのですが、うっかりしてしまって、ごめんなさい”って謝っておきましたので、お願いしますね」

佐知子は本当にできるアシスタントだ。押し付けがましくない言い方も合格だ。最近やめさせたアシスタントは、「どうして私がそんなことまでしなくちゃいけないんですか?」とか「もっとギャラあげてください」とか言い出したので、ソッコー切った。

「サンキュ。あ、もう12時半じゃん。今佐知子、どこ? リース回ってんでしょ? お昼だからリース入ってないよね? ロケバスでピックしてよ。おもさんのスリーのカフェに行きたいから」

5分後、佐知子が迎えに来た。ドライバーは哲也だ。

 

 

「あ、哲也サンキュ」

「いえ、大丈夫ですよ。これ、カナオさんがお好きなサンペルグリノ。よかったらどうぞ」

 

お互い、昨日、あんなに激しく求め合ったことなどみじんも感じさせない会話だ。

 

「今朝返却だったじゃないですか? 昨日から徹夜で彩ちゃんとやってたんですけど、間に合いそうもなくて。朝一で哲也さんにSOS出して、朝手伝ってもらって、なんとか間に合ったんです。ほんと、哲也さんには感謝です」

「そう。哲也、ありがとね。彩がもう少し使えればねえ。佐知子、彩のこともっとしつけなきゃダメだよ」

「そうですね。すみません」

 

朝、哲也がいなかったのは、佐知子に呼び出されたからだったのか。自分のために一生懸命働く哲也。やっぱりかわいい。今日はまっすぐ帰って、哲也が作ったカルボナーラでも食べてやるか。

 

ギブ&テイクが成り立つ女は友達にしてあげる

REVIVE KITCHENに行くと恵理子がいた。ここのランチは正直あまりおいしくないが、グルテンフリーをしてる自分には便利な店なのだ。

 

 

「ごめん、ごめん、前が押しちゃって」

「佐知子ちゃんに聞いてたから大丈夫。相変わらず忙しそうだね。しょうがないよ、カナオは売れっ子だもん。私なんか先が見えなくてやばいっしょ笑 あ、カナオ、来週金曜空いてる? 代理店のケンタとかと飲むんだけど、美人連れてこいってうるさいからさ。カナオ連れて行って自慢してやりたいんだよね」

恵理子は編集の中でも仲のいい方だ。いいやつだし、何より、裏表がなく考えていることがわかりやすいところが楽チンだ。この業界では珍しいタイプの女だ。ま、だからイマイチ成功しないのかもしれないけれど。代理店の男なんか、恋愛対象外だけど、仕事につながるかもしれないから行くことにした。昔、電通の男と飲んでいて、自慢気にされたから「はあ? ただの雇われリーマンでしょ? 電通持ってるわけじゃないでしょ?」といって、場を凍らせたことがあったっけ。私も若かったなあ、と思う。代理店の男ごときに噛み付いても仕方ない。使えるんなら使えばいいのだ。だって、対等じゃないんだから、そもそも。

「わかった、あけとくね」

「ありがとうー。カナオ連れてったら、私も鼻高いよー。あ、で、来月の企画なんだけどね、編集長に言って、カナオの私服をフューチャーした企画に変えてもらった。そっちの方が読者的に引きあるもん、絶対」

やっぱり、恵理子は使えるいいやつだ。

 

打ち合わせを何本かこなし、哲也にLINE入れた。

「今日ならカルボナーラ食べたい気分かもー」

「了解! じゃ、すぐいくね」

 

帰ろうと思い、タクシーに乗ったら、鈴木からLINEが来た。

「カナオちゃん、うまいもんでも、の約束今日どう?」

一瞬迷ったが、行くことにした。前回のCMを聡美にとられたこともあるけれど、もう一回くらい寝てみてもいい。誠実さのかけらもない男だから彼氏にするのはアホくさいが、遊び慣れているだけあって、なかなかいいシゴトをする。

「いいですよー。どこいけばいいですかあ?」

「嬉しいなあ。店すぐ抑えて連絡するね」

 

2人の男を翻弄するカナオだったが、意外な落とし穴が

 

Written by Yoshie Watanabe

 

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